議会報告

唐沢としみの発言

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■平成25年第2回定例会6月4日(火)本会議での発言

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[ 平成25年 6月 定例会−06月04日-01号 ]

◆二十三番(唐沢としみ 議員) 生活者ネットワーク・社会民主党を代表して、質問通告に基づき質問いたします。
 まず、平和を希求するための憲法の意義について伺います。
 先日の橋下大阪市長の従軍慰安婦問題や米軍への風俗業活用など一連の発言は、人権を無視するものというだけでなく、人が人でなく、人を物扱いする戦争そのものを容認する発言であります。人権意識の貧しさには、リーダーの素質そのものを疑うものであります。
 まず、私たちが国際社会でするべきことは、戦争を放棄した現在の日本国憲法の理念に沿い、戦争をしない国際社会づくりに力を尽くすことです。世田谷区から平和を希求し、発信する力をさらに強めるべきです。区長のお考えをお聞きします。
 現在、改憲を目指す勢力が勢いを増し、我が国の平和と人権が危機にさらされようとしています。日本国憲法は、国民主権、基本的人権、平和主義という三原則によって構成された条文規定であり、世界の平和に貢献してきたことは明らかです。そもそも憲法は、国家権力が国民に対して権限を規制するものではなく、国民が国家を規制するものであります。
 憲法改正手続を規定する条文九十六条の改正によって改憲要件を緩和しようという動きがありますが、その時々の政権や国会の党派構成の変化によって容易に憲法を改正できない仕組みをつくっておくことは、国民の権利を守るためには必要不可欠なものです。よって、九十六条を緩和しようとする動きは許されないものです。
 日本国憲法は言うまでもなく、戦後の我が国の平和と繁栄の礎となってきました。憲法に掲げられた理念を実現することこそが政治の使命であり、政治家は憲法の理念の実現こそ、その力を使わなければなりません。憲法を守り、暮らしに生かしていくことが重要です。
 そこで、日本の平和憲法の意義について、区長のお考えをお伺いいたします。
 次に、世田谷区が向かうべき将来像について質問します。
 保坂区長が就任されてから二年間が経過しました。そこで、四年間の任期の折り返し点を迎えた今、これまでの二年間の取り組みをどのように評価しているのか、また、これからの二年間で何を目指そうとしているのか、区長の率直な御意見と抱負を伺います。
 私たちが考える区の将来像は、情報公開を基本とした住民参加が、あらゆる世代、方策で実現することで市民自治が進み、民主主義が浸透、成熟するという姿です。また、誰もがありのまま暮らせる、排除のない人権尊重社会が実現していることも重要であります。今回示された基本構想の素案は、こうした理念が貫かれています。ゆえに、私たち会派は、基本構想の素案に示された九つのビジョンを高く評価いたします。
 今後二十年の世田谷区の基本的な理念として掲げていくためにも、区民の代表である区議会がその意義を共有し、基本構想として掲げる意思を明確にすることに大きな意味があります。
 そこで、基本構想を策定することの意義と議決の必要性について、改めて区の見解を伺います。
 さらに、区長が区政運営の基本としている区民参加と情報公開は、ようやく浸透してきたと感じております。現場で苦労を区民と分かち合い、ともに育っていく職員こそが、困難な課題を解決して、区政を前進させる原動力です。かつて西の神戸、東の世田谷と言われた時代、多くの職員たちが世田谷らしい先進的な取り組みに、区民とともに積極的にチャレンジしてきました。この誇るべき財産と保坂区政で新たに息づき始めた力を融合させて、新しい世代に引き継いでいくことが、今の区政にとって大切な鍵となります。
 今後は、これまで以上に区民も職員も主体的に一体となって取り組む参加の実現が問われていると思いますが、区のお考えをお伺いいたします。
 次に、区民生活の向上について伺います。
 私たち会派は、デフレ脱却の方策は、収益を上げた企業が労働者の賃金を引き上げ、最低賃金を上げることで所得を伸ばし、消費が伸び、徐々に物価が上昇し、生産が伸びていくという本来の経済循環を取り戻すことだと指摘してきました。ところが、金融緩和、規制緩和に頼る国の政策、いわゆるアベノミクスは、これまで続いてきた経済の低迷に対し、非正規雇用の拡大やワーキングプアの増加や格差を広げ、区民生活がさらに悪化しかねない内容です。年金に頼る高齢者など、物価上昇などに対する不安感を増大させているのが現状です。
 このような状況の中で、労働環境の改善を目指し、改正労働契約法が四月から施行されました。五年を超えて更新される有期労働契約を無期労働契約に転換できるいわゆる五年ルールが目玉です。しかし、運用が正しくされなければ雇いどめが横行するなどの懸念があります。
 区としても、法改正の趣旨の周知に努め、労働者一人一人が正しく権利を行使できるよう支援していく必要があると考えます。改正労働契約法の正しい運用について、区はどのように対応していくのかお伺いいたします。
 サービス残業や長時間労働、また最低賃金すら守られない労働環境を早急に改善するためにも、まず公の仕事の環境を改善し、官製ワーキングプアをなくすことに区は力を注ぐ責任があります。そのためにも、公契約条例は早急に制定すべきです。そして、条例には世田谷区の公共事業にふさわしい最低賃金を明確にするなど、具体策を盛り込む必要があります。このことについて、区の見解を伺います。
 次に、保育政策の推進について質問いたします。
 ことしの保育待機児童数は八百八十四人と過去最高になりました。この背景には、子育て世代の就労環境の問題、またこれまで進めてきた保育政策の失態も関係していると考えます。そもそも保育室や保育ママに関しては、東京都が保育サービスのニーズを無視し、正しい評価をすることなく支援を打ち切ってしまったことが問題です。
 そこでまずお伺いいたします。これまで地域で大きな役割を果たしてきた保育室などについて、再評価し、支援策を充実するよう、東京都に強く求めるべきと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
 また、子ども・子育て関連三法については、平成二十七年度の本格実施に向けて、さまざまな検討が進められています。国の検討状況を見ると、株式会社、営利事業者に道を開こうとするなど、質の確保に懸念を抱かざるを得ない内容も含まれています。子どもたちの成長を保障するためにも、保育の質を守ることは私たち大人の責任です。
 これまで区は他自治体と比較しても高いレベルの保育の質を守ってきたと私たちは考えています。今後は、子どもたちのために、世田谷区独自の基準や保育の質を守るための仕組みを守り、発展させていくべきです。国の制度の詳細が決まる前に国に働きかけ、保育の質を確保するための具体的な提案を行うなど、区は保育の質の確保に向け、どのような方策を考えているのか伺います。
 一方、区が保育園整備を進めるための土地などの確保には限界があります。これまでも国有地の活用を提案してきましたが、さらに、強い国への働きかけを求めます。区のお考えをお伺いいたします。
 次に、人権尊重、男女共同参画社会の実現に向けて質問いたします。
 私たち会派は、男女の区別なく、誰もがありのまま個人として尊重され暮らせる社会を目指すべきと主張してきました。この間、先送りになったいわゆる女性手帳の配布や安倍首相の女性の産休をめぐる三年はだっこし放題発言など、これまで国が進めてきたはずの男女共同参画政策を後退させるような事態が続いております。現実問題として、例えば女性が三年間労働現場から離れた後、再び職場に復帰できることは考えられません。また、子育ては女性が三年間育児休業をとることで賄えるものではありません。男性の育児休業取得が伸びない理由にも、現場の男女差別の背景があると考えます。
 改めて男女共同参画社会を推進することの使命を強く感じています。区は区の男女共同参画プランを着実に推進することで、いまだ道半ばの男女共同参画社会実現に向けて、その取り組みを強化すべきです。区の見解をお伺いいたします。
 また、今後とも一人一人の人権を守り、性別にかかわらず、みずからの力を生き生きと発揮できる地域づくりやワークライフバランスの一層の推進が必要です。今後の取り組みについてお聞きいたします。
 次に、世田谷区の目指す環境・エネルギー政策について伺います。
 先日、用賀のマンション計画に対する近隣住民からの陳情が委員会で審査されました。周辺住民は建設そのものを否定するというわけではありませんでしたが、一団地認定のあり方など、関係法令の運用の仕方によっては近隣の環境が大きく変わることを心配する内容でした。
 区は、平成二十二年に街づくり条例を改正し、事業者が計画を変更できる段階でまちづくりの考え方を事業者に伝える、建築構想の届け出という仕組みを導入しました。しかし、世田谷らしい住環境を守り、将来につなげるためには、この仕組みだけでは足りません。都市デザインの観点から、都市環境、特に世田谷らしい風景を守る仕組みを強化すべきと考えますが、見解をお聞きいたします。
 また、区は、環境配慮型リノベーション事業、省エネルギー対策資金の利子補給、公共施設の屋根貸し事業など、エネルギーの地産地消の対策を進めております。世田谷区内にも区民が主体的になって、個人が出資し、発電し、電気を利用するという市民共同型発電所が幾つか動き始めています。このように、動き出した市民の力を世田谷区にも結びつけ、より大きな活動へと発展させることが必要です。
 そこで伺いますが、エネルギーの地産地消に向けて、このようなさまざまな動きを連携させ、発展させていくことが必要と思います。区のお考えをお伺いいたします。
 次に、世田谷型地域福祉の充実について質問をいたします。
 保健福祉総合計画の検討が進んでおります。全国に先駆けて取り組んできた世田谷型の地域保健福祉をますます発展させるために、真摯な論議を期待いたします。地域に住む、暮らすを軸にした、高齢者の生活をトータルに支える医療と福祉の連携が必要です。区民の願いは、どのような状況になっても住みなれた場所に住み続けられるということです。その願いを実現するためには、地域包括ケアの充実が必要であり、喫緊の課題です。今後ますますふえる老老介護などでの介護する側への支援も急がれます。また、二十四時間の支援体制に加え、身近な地域での施設整備も必要です。
 そこで、世田谷らしい地域包括ケアの実現に向けて、区の見解をお伺いいたします。
 最後に、子どもが主役の教育の実現に向けて質問いたします。
 これまで教育委員会は、教科「日本語」を初めとして教育改革を進めてきました。今後は、現場で子どもに直接接する先生方の意見を世田谷区の教育に生かしていくことが必要だと考えます。現場が主体となって取り組む教育行政への転換が問われていますが、教育長の見解をお伺いいたします。
 また、新たな基本構想の素案では、教育環境の整備と並んで個人の尊厳が尊重され、全ての人が自分らしく暮らせる地域社会など、教育にとっても重要な理念がうたわれています。具体的には、全ての子どもの人権が尊重されることです。配慮を要する子どもでも、不登校の子どもでも、どのような状況にあっても一人一人の学習権の保障が求められます。また、人権教育の具体的なプログラムを位置づけるなど、世田谷区の教育の特色としていくべきであります。
 そこで伺います。子どもの人権を守り、個性や能力を伸ばし、豊かな人間性をはぐくむ上からも、学習権の保障や人権教育について、新しい教育ビジョンでどのように位置づけるのか、その辺について教育委員会の見解をお伺いいたします。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
   〔保坂区長登壇〕

◎保坂 区長 唐沢議員にお答えします。
まず、憲法についてお話がございました。
議員のお話しのように、戦争しない国際社会づくりに、国民に最も近い自治体行政として、平和を希求していくことの区の役割は大きいものと認識をしております。
区では、核兵器廃絶と世界の恒久平和を願った平和都市宣言に加えて、平成二十二年には、現時点で世界百五十六カ国の地域の都市で構成される平和市長会議に加盟するなど、平和の大切さを訴えてまいりました。昨年度私も参加いたしましたが、長崎市で行われた平和市長会議国内加盟都市会議でございますが、各市の平和に対する取り組みに触れて、改めて地域自治体の取り組む平和希求の大切さを認識しているところであります。
区でも、今年度も、平和映画祭や戦争体験者の語り部の方にお話を伺って次の世代に引き継ぐ努力を継続しておりますし、区民の方々に向けて平和の大切さも発信していきたいと考えております。
世界平和の実現には、国同士の関係に限らず、国民同士が互いに理解し、信頼や友好関係を築いていくことが大変重要であると考えています。そのために、今後ともさまざまな機会を捉えて区民に平和の大切さを訴えていくとともに、現在移設を計画しています仮称平和資料館やせたがや平和資料室地域巡回展等を通して広く発信してまいりたいと思います。
憲法は、国内外で多くの犠牲者を出したかつての悲惨な戦争体験を乗り越え、日本の民主主義の基盤を確立する重要な土台であるというふうに考えております。とりわけ国民主権を確立した意義は大きいものと考えています。この国民主権のもとで、有権者主権、納税者主権、消費者主権など、国の形を少しずつ変える努力が営々と続いてまいりました。議員御指摘の立憲主義は、統治権力を国民が縛り、その暴走を規制していく、ここに核心があるものと考えております。区としては、区政と区民の暮らしの根幹である憲法を尊重し、憲法の理念に即した区政運営を行い、豊かで平和な社会の実現に向けて取り組んでいきたいと考えております。
次に、世田谷が向かうべき将来像、二年間を振り返ってというお尋ねがございました。
区長に就任後、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故を契機として、大きな社会的転換を迎えていることから、平成二十三年八月に区政運営方針をお示しし、強固な行財政基盤の確立と区政の新機軸に防災・災害対策を加えて転換を図ることを申し上げてまいりました。この間、この防災、減災を基軸とした区政全般の見直しを行い、災害対策総点検によって、災害対策本部機能の移転や区役所敷地内の地下水、井戸水の活用など、災害に備えていく機能を充実させるとともに、子ども、若者は未来の宝と位置づけ、保育サービス待機児の解消や子ども人権擁護の仕組み、せたがやホッと子どもサポートなど、子育て支援の充実にも全力で取り組んでまいりました。
また、顔と顔が見える自治のまちづくりの実現を目指して、情報公開を一層進めるほか、車座集会や、あるいは無作為抽出による区民ワークショップの開催など、さまざまな区民参加の機会を設けて、基本構想の策定や地域行政制度の見直しなどを進めてきたところであります。
今後、基本構想案に込められた九つのビジョンの目標や理念を踏まえ、区民の皆様と区議会からの御意見をいただきながら基本構想と基本計画を策定してまいりますが、政策の具体化に向けても区民参加の取り組みを広げまして、さらなる区民参加型の区政運営のもとに、災害に強い福祉文化都市を目指してまいります。
以上です。
〔板垣副区長登壇〕

◎板垣 副区長 私からは、職員が区民と一体となって区民参加の実現に取り組むべき等の質問に対しましてお答えさせていただきます。
国による地方分権改革により、国から地方への権限移譲は着実な流れとなっております。地方分権改革の基本理念は、地方公共団体がみずからの判断と責任において行政を運営することを促進するものであり、このいわゆる自己決定、自己責任の原則に基づく自治体経営には、住民参加の積極的な拡大、多様化が不可欠であります。
区では、平成二十二年に世田谷区地域活性化に向けた指針を策定し、地域におけるさまざまな人々の参加や活動を促す取り組みや従来の枠にとらわれない発想や手法による事業の展開など、区民主体のまちづくりを活性化させるため、全庁を挙げて取り組んでおります。
今後も真の地方自治は住民の意思と責任に基づいて形成されるべきであるという基本認識のもとに、議会での議論はもとより、さまざまな手法を駆使しながら、職員と区民が一体となった住民参加の拡大、多様化を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔秋山副区長登壇〕

◎秋山 副区長 私からは、保育の質の確保に向けた方策についてでございます。
平成二十七年度に予定されている子ども・子育て支援新制度においては、保育所の設置認可にかかわる取り扱いが改められ、保育需要が充足されていない地域では、社会福祉法人や株式会社など、設置主体を問わず、審査基準に適合しているものから保育所の設置に係る申請があった場合には認可するものとされております。このような状況においても、保育所は子どもの最善の利益のため、子どもの健やかな育ちを保障し、保護者の子育てを支援できる施設でなければなりません。
先日、厚生労働省を訪問した際に、認可に当たり、自治体として一定の基準の設定が可能であるとの見解も得ており、事業者が参入する際の基準のあり方などについて検討を開始したところです。
さらに、世田谷らしい保育の質を確保、向上するためには、運営開始後の日々の運営に対する指導体制の強化や保育の担い手である保育士の専門性を向上させる研修体系の充実、地域のさまざまな保育施設が、情報と専門性を共有し、連絡、連携協力体制を築く保育ネットの活動支援などが必要であると考えます。区として、保育の質を確保する仕組みをさらに充実して、拡充してまいります。
世田谷らしい地域包括ケアの実現についてでございます。
地域包括ケアシステムとは、ニーズに応じた住まいが提供されることを基本とし、生活上の安全安心、健康を確保するために、医療や介護、福祉やサービスを含めたさまざまな生活支援サービスが日常生活の場で適切に提供される仕組みと捉えています。
区では、認知症高齢者グループホームや都市型軽費老人ホームなど、高齢者が安心して暮らせる住まいの確保を計画的に進めるとともに、二十四時間対応の定期巡回随時対応型訪問介護看護の導入など、先駆的に取り組んでまいりました。また、医療連携推進協議会を設置し、在宅で安心して療養できる体制の構築に向け、保健、医療、福祉の連携強化を図っております。さらに、成年後見センターを中心とした成年後見制度の普及促進などの権利擁護に取り組むとともに、高齢者の多様な見守り施策を推進しております。
区といたしましては、介護を必要とする高齢者を初め、支援を必要とする全ての人が、住みなれた地域で安心して暮らし続けられる地域社会の実現に向け、地域包括ケアシステムの一層の充実に取り組んでまいります。
以上でございます。
〔堀教育長登壇〕

◎堀 教育長 子どもが主役の教育の実現に向けてという御質問をいただきました。
教育委員会では、現在、平成二十六年度を初年度とする新たな教育ビジョンの策定に取り組んでおりますが、新たな教育ビジョンでは、世田谷九年教育を初め、特別支援教育の推進など、世田谷区がこれまで取り組んできた教育の一層の充実、発展に努めていく考えでおります。
教育ビジョンを実際の教育活動に反映していくのは、お話にありましたように、区立小中学校の校長を初めとする学校現場の教職員でございます。そのため、ビジョン策定に当たっては、教職員の意見を踏まえながら取りまとめていく考えでおります。
教育ビジョンの会議体である懇話会や策定委員会、また具体的な事業について検討している検討部会には、教育委員会事務局の幹部職員やPTA等の代表のほかに、小中学校の校長にも参加していただき、学校現場における児童生徒の実態や保護者のニーズを踏まえた意見等をいただいております。
さらに、世田谷区の教育施策の推進や教職員が子どもと向き合う時間確保に向けて、小中学校の副校長会や学校現場の教職員との意見交換なども実施する予定でございます。
今後も教育委員会と学校が一体となり、学校現場の声を反映させながら、新たな教育ビジョンの策定や学校教育の充実、発展に取り組んでまいります。
以上でございます。

◎田中 基本構想・政策研究担当部長 私からは、基本構想を策定することの意義と議決の必要性についてお答えいたします。
国から地方への義務づけ、枠づけの見直しの一環として、平成二十三年五月の地方自治法の改正により、区市町村は基本構想を議会の議決を経て策定するという義務規定が削除されました。しかし、地方自治法にうたわれた総合的かつ計画的な行政運営を図るための基本構想を策定することの意義は、法改正後でも変わるものではありません。むしろ地方分権改革の流れを受けた法改正の趣旨を踏まえれば、中長期的な視点と区政運営全体を貫く総合的な考え方である基本構想を策定することは、ますます重要になるものと考えます。
さらに、この基本構想を行政運営の方針にとどまらず、世田谷区という自治体の意思として策定し、区民や事業者と共有していくため、区民の代表である区議会の議決を経て策定する必要があると考えており、議決すべき事件として定めるための条例を今議会に御提案させていただいたところです。
以上でございます。

◎内田 産業政策部長 私からは、労働契約法の改正に伴う区の対応につきまして御答弁申し上げます。
この四月に施行されました労働契約法の内容は、パート労働や派遣労働などのいわゆる有期労働契約が反復更新されて通算五年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約に転換できること、二点目は、有期契約労働者と無期契約労働者との間で期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するの二点でございます。
この法律改正を踏まえ、区では区内企業に対して、企業向け産業情報誌「せたがやエコノミックス」や産業団体の会議等の場で、国のリーフレット等を活用して法律改正の情報提供を行ってまいります。また、産業振興公社では、社会保険労務士による労働相談を行っているところですが、窓口にリーフレットを置くなど、区民周知に努めております。引き続き、区民が安心して働ける雇用環境の整備に向けて取り組んでまいります。
以上です。

◎金澤 財務部長 公契約条例について御答弁申し上げます。
公契約条例とは、御案内のとおり、契約における請負工事などにおいて、労働者の賃金を一定額以上に保とうとすることが主な目的の条例であり、そのことも含め、労働者の適正な労働環境を確保しようとするものでございます。
しかしながら、労働政策は区の事務であるかどうか。また、憲法が法律で定めることとしている勤労条件に関する基準について、条例で何らかの制限をかけることは最低賃金法を初めとする法令に抵触するおそれがあるのではないか。長の専権事項である予算執行権の一部をなす契約について、区の条例として具体的に規制をかけることは妥当なのかどうか。対等、平等が大原則である契約を用いて区が事業者に規制をかけられるかどうかといったさまざまな克服すべき法的課題があるものと認識しております。
労働条件の向上や地域経済の活性化というお話もございましたが、いずれにいたしましても、八月末には公契約のあり方検討委員会での最終報告が出される予定であり、それを受けて、引き続き、条例制定を視野に入れた検討を重ねてまいります。
以上です。

◎岡田 子ども部長 私からは、二点御答弁差し上げます。
一点目が、保育室などを再評価し、支援策を充実させよということでございます。御答弁申し上げます。
保育室は、現在十六施設、定員四百五十三名で、ゼロ歳から二歳の乳幼児の保育を実施しております。小規模な施設の特色を生かした保育を行い、保護者から高い評価をいただいておると認識しております。
東京都は平成二十二年度限りで保育室の制度要綱を廃止しており、区単独で運営費補助を継続してまいっております。一方、国におきましては、平成二十七年に予定されている新制度に向け、小規模保育などの地域型保育事業の設備及び運営の基準の検討が始まっております。また、この四月に国が発表した待機児解消加速化プランでは、認可保育所を目指す認可外保育施設に対して、整備費や運営費、移行費の支援を行うとしております。
区といたしましては、国の基準検討部会の動向や加速化プランの具体化を見きわめながら、保育室の運営事業者と情報共有を図り、保育室がこれまで培ってきた小規模保育のよさを引き継いでいくことに留意し、子ども・子育て支援新制度の給付体系への移行に向けて支援に努めてまいります。
次に、認可保育所の整備に向け、国有地の活用をさらに強く国に働きかけよという御質問に対して御答弁申し上げます。
区は平成二十三年、太子堂と北沢で全国で初めて官舎などの国有地を活用した百二十人規模の認可保育園を二カ所整備いたしました。こうした取り組みは、まとまった空き地がない大都市では、多くの定員数を設定することが可能となるとともに、園庭も確保できることから、保育園建設可能な区有地に限界が来ている状況では、待機児の解消に大きな効果が期待できるものと考えております。
区内には多くの官舎など国有地があり、先日発表いたしました新追加対策の柱でもあります国有地のさらなる活用に向け、現在、国と精力的に交渉を行っており、今後ともこうした資源をぜひ活用して認可保育園の整備を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

◎齋藤 生活文化部長 二点質問いただきました。まず、今後の男女共同参画の区の取り組みについてでございます。
区は、平成二十五年から世田谷区男女共同参画プラン調整計画に基づきまして、男女がそれぞれの個性と能力を十分発揮できる社会の創出を将来像として掲げまして、男性も女性も性別にかかわりなく、一人一人がかけがえのない存在として尊重され、伸びやかにその人らしく生きることができる社会に向け、さまざまな取り組みを進めているところでございます。
今後も全ての人が個性を発揮し、生き生きと働き、暮らしていくことができる世田谷を目指し、力を注いでまいります。
続きまして、ワークライフバランスの一層の推進についての今後の取り組みについてでございます。
これまでも家族や地域などについて考えるきっかけづくりの取り組みや事業者への意識啓発として、仕事と家庭の両立に積極的に取り組んでいる事業者への男女共同参画先進事業者表彰を実施するなど、普及啓発に努めてまいりました。しかしながら、ワークライフバランス推進の基本理念の理解や認知度がまだ社会の中で十分浸透していないと認識しております。
こうした状況を踏まえ、引き続き区民への啓発に取り組むとともに、事業者表彰の取り組みの活性化を図るとともに、好事例集を作成いたしまして、一層の事業者への発信、啓発を行うなど、ワークライフバランスの推進に努めてまいります。
以上でございます。

◎佐藤 都市整備部長 私からは、都市デザインの観点から都市環境を守る仕組みの強化についてお答えいたします。
区では、調和のとれた街並み形成を図り、世田谷らしい魅力ある都市環境づくりのために、住環境整備条例や風景づくり条例、また街づくり条例など、さまざまな条例や地区計画制度などを活用し、総合的な取り組みを進めてきております。
お話しの世田谷らしい風景を守る取り組みという観点でございますが、区では、平成二十年四月に景観法に基づく風景づくり条例を施行し、風景づくり計画を策定しております。この風景づくり条例に基づきまして、一定規模の建設行為に対して届け出制度を行っております。届け出に際して事前調整会議を開催しておりますが、今後ともより効果的に運用するため、風景づくりに専門的な知識を有する世田谷風景デザイナーとともに、風景づくりの基準に沿った計画になるよう、一層きめ細かな指導、誘導の強化に努めてまいります。
また、今年度は、区民との協働による第三回地域風景資産の選定を行いますが、こうした区民参加による風景づくり活動も積極的に行いながら、区の魅力的な風景、良好な都市環境づくりに取り組んでまいります。
以上です。

◎松本 環境総合対策室長 エネルギーの地産地消に向けて区民生活とどう連携し、発展させるかとの御質問に答えをいたします。
昨年七月にスタートいたしました再生可能エネルギーの固定価格買取制度を契機に、各地で市民が共同で太陽光発電に取り組む事例が生まれており、区内でも、区民の方々が寄附を募り、民間施設に太陽光発電設備を設置する動きがございます。
こうした取り組みは、身近なところで自然エネルギーを活用した発電に市民が参加する機会であることから、エネルギーの地産地消を進める有効な手法と考えられます。
区民活動との連携でございますが、産業団体や大学、市民団体等の参加により発足した自然エネルギー活用促進地域フォーラムの場などを通じて、区内外の市民共同型の太陽光発電の情報の共有化を図るほか、フォーラムでの情報を区のホームページなどで発信し、支援と連携に努めてまいります。
あわせまして、今年度取り組みます公共施設での太陽光発電屋根貸し事業においても、市民団体の皆さんの取り組みを視野に入れながら、世田谷らしい仕組みづくりを進めてまいりたいと存じます。
以上でございます。

◎伊佐 教育政策部長 私からは、新たな教育ビジョンで不登校、要配慮児への対応、人権教育をどう位置づけるかにつきましてお答えをいたします。
教育委員会では、これまでも学校とともに子どもたちが安心して楽しい学校生活を送るためのさまざまな環境づくりを進めてまいりました。例えば不登校の児童生徒への教育支援として、不登校の相談窓口の設置や不登校の子どもの居場所であるほっとスクールの運営などに取り組むとともに、配慮を要する子どもへの教育相談の充実や特別支援教育の推進などに取り組んできております。現在策定を進めております新たな教育ビジョンにおきましても、これらの取り組みの一層の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
また、人権教育は世田谷の教育の基盤となるものであり、全ての子どもの人権を尊重することは大変重要であると認識しております。各学校では、全ての教育活動を通して、子どもたちの発達段階に応じて計画的に人権教育を推進しております。新たな教育ビジョンにおきましても、多様な人権課題に対応する人権教育をより一層組織的、計画的に推進し、その充実が図られるよう取り組んでまいります。
以上でございます。

◆二十三番(唐沢としみ 議員) それぞれのところから答弁いただいたわけですが、ちょっと触れておきたいと思いますが、労働契約法の正しい運用と公契約条例制定について触れた答弁があったんですけれども、区内の最大の事業者として、いわゆる委託事業者を含めて世田谷区の働く、労働環境の改善とか、あるいは雇用の安定など、当然区としても責任があると思いますので、中には最低賃金を定めて効果を上げているというような実例もありますので、ぜひともその実施に向けて、さらに状況を見ながら検討していただきたいことを、公契約条例などを含めて、進める中でしていただきたいと思います。
また、基本構想、基本計画については、ぜひ区民の多くの参加の工夫をしながら、区政にかかわる場を広げていっていただきたいことを特にお願いいたしたいと思います。
以上で終わります。

○山口ひろひさ 議長 以上で唐沢としみ議員の質問は終わりました。

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