議会報告

唐沢としみの発言

[ 平成22年  9月 定例会−09月16日-02号 ]

◆三十六番(唐沢としみ 議員) 質問通告に基づき、順次質問いたします。
現在、区政は、厳しい財政危機の中で、いかにしてサービスの質を低下させず、増大する行政需要にこたえていくのかが問われていると思います。一方、社会経済情勢の先行きは、急激な円高を初めとして一層不透明さを増しており、安定的な税収は当面望めないと思います。同時に、少子・高齢社会はますます進み、行方不明の高齢者や繰り返される児童虐待などの例を持ち出すまでもなく、地域の問題は増大し、複雑になってきております。まさに区政は深刻な危機の中にあると言っても過言ではないと思います。
そこで、区は、区民とともに総力を挙げて区政を再構築し、新たな自治体として生まれ変わらなければならないと考えます。このことは大きな困難、厳しい選択を伴うものでありますが、私は、今こそ区民自治を大きく前進させるチャンスであると考えております。区政の現状を行政と区民とが共有し、お互いに議論を重ねながら新しい自治のあり方を探っていく、つまり、真の区民自治を確立していく上で、財政危機を区政再構築の絶好のきっかけにするべきだと思います。発想を転換し、区は全庁挙げて区民に語りかけ、区民の知恵を結集すべく一層の努力を重ね、新たな発想に立って、お金はかけなくても、もっと元気なまち世田谷になることを目指してほしいと思います。
そこで、政策点検方針と全事業の点検を中心に区政の再構築を目指す観点から、区民への情報提供や区民との協働のあり方に関連して質問していきます。
まず、区政の再構築に向けた全事業の点検について質問いたします。
区長は、政策検証委員会から受けた提言をもとに今回の政策点検方針を決定し、全庁的に全事業点検を指示しました。全庁挙げてこの難局に積極的に取り組もうとする姿勢は評価いたします。区民がこの点検作業やその結果による予算編成を見て区の努力に共感し、責任ある区民として行政と協働して汗を流すようになるためには、何といっても、区政が見えやすく、だれにとってもわかりやすいものでなければならないはずであります。私は、こうした観点から、今回の全事業点検や、それに基づく予算編成作業にはまだまだ改善すべき点が多いように思います。
区は、平成十五年度に政策評価委員会を設置し、区民、納税者の視点で全事業点検を行い、その後も、外部評価委員会を初めとして、継続的に政策の評価、点検を続けております。
そこで、今回の全事業の点検が、これまでの評価、点検とどこがどのように違うのか、まずお伺いいたします。
また、政策点検方針に述べられていること自体は、正直なところ、当然に行わなければならないもっともなものばかりだと思います。新たに点検を行うからには、単なる支出削減ではなく、区政運営の新たな方向性を示すものでなければならないと思います。区は、点検に当たり、まず初めに目指すべき区政の将来像をはっきりと示し、その実現に向けて事業を見直すのであれば、区民にとってもわかりやすいし、職員も取り組みやすいと思います。
そこで、これからの区政の方向性について、この点検を通して何を目指そうとしているのか、将来像についてわかりやすくご答弁をお願いいたします。
次に、区政の将来像とあわせて、街づくり条例の改正に関連して、都市としての世田谷の将来像について伺います。
今回の改正では、区民街づくり協定や街づくり誘導指針など、区民がまちづくりに参画する新たな仕組みが提案されています。区民主体の活動が一層活性化することを期待するものでありますが、都市の将来像については、もはや再構築する必要があるのではないかと考えております。区はマスタープランとして都市整備方針を掲げておりますが、地球規模で激変する社会情勢の中で、地域社会も変革を余儀なくされており、区としても、環境や文化、福祉など、新たな視点に立った都市の将来像を示す時期がやってきていると思います。
そこで、これからの世田谷の都市の将来像について、区の基本的な認識を伺います。
次に、予算編成の透明性について質問します。
区の政策検証の背景には、国や他の自治体の事業仕分けの動きがあると思います。しかし、いわゆる事業仕分けというものは、予算編成に当たり、各担当の予算要求の正当性や事業そのものの意義を判断するものでありますが、世田谷区の検証はそこまで具体的なものにはなっていないことも事実だと思います。
既に二十三年度の予算編成作業が始まっておりますが、このままでは、せっかくの点検作業を行っても、今までのように区民の目に見えないところの予算編成になるのではないかと心配です。点検を進める中でどんな事業が議論になっているのか、なぜある事業が廃止され、別の事業が残ったのか、最終的な区長の決断と議会の決定の前に、そのプロセスを公開していくことが区民の区政への参画を一層進めることになると考えます。例えば、国や他の自治体が行っているように、各部の予算要求内容を発表するとか、区民に影響が大きい事業については、点検や予算査定作業を公開するなどの工夫はできないでしょうか。区のお考えを伺います。
最後に、区民との一層の協働に向けた働きかけについて質問いたします。
区がいかに工夫を重ねても、事業の見直しや縮小により、区民生活や市民活動への一定の影響は避けられないと思います。通常であれば担当所管が関係者に説明を尽くすわけですが、今回は、全事業を点検し、全庁的な対応として苦しい選択を行うわけですので、担当所管だけの力で区民の理解を得るのは難しい局面と考えます。さらに、政策検証委員会の提言にあるとおり、これからは区政と区民との関係を再構築し、区民との新たな協働を一層発展させなければならないのであります。区は節目節目で説明を尽くす努力を怠ってはならないと思います。
そこで、通常の「区のおしらせ」、ホームページだけにとどまらず、職員がみずからまちに出向いて丁寧に説明し、区民の理解を得るよう求めますが、区のお考えをお聞かせください。
また、言うまでもなく、まちづくりセンターは区政の最前線であり、区民にとっても最も身近なまちの拠点であります。しかし、多くのまちづくりセンターは小規模で、にぎわいのある拠点とはなっておりません。今回の点検に当たっては、区内に張りめぐらされたまちづくりセンターのネットワークを生かして、区民の声を広くかつきめ細かく集めるべきと考えますが、いかがでしょうか。出張所、まちづくりセンターの職員の活用を含め、お答えをお願いいたします。
以上で、区民自治を基本とした区政の再構築を求めて、壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎金澤 政策経営部長 五点にわたってご答弁を申し上げます。
今回の全事業点検でございますが、これまでのものとどう違うのかということについて最初にご答弁いたします。
平成十五年、就任された熊本区長の指示により、区では個々の事業の点検によって事業の見直し等を図るための全事業点検を行い、平成十八年度からは区の内部評価の質の向上を目的とした行政評価委員会を、さらに昨年度からは、外部評価委員会により区政全般にわたる行財政改善の視点の提案などを受け、施策、事業の見直し、改善に努めてまいりました。また、この外部評価委員会でいただいたご意見は、このたびの政策検証委員会のテーマ設定等にも生かしているところでございます。
少子・高齢化や高度情報化、国際化、社会経済のグローバル化などが急速に進み、区を取り巻く状況が大きくかつ急速に変化する中、これに適切に対処、対応していくためには、不断の評価、点検により行財政改革を一層進める必要があると考えております。
加えて、今般の全事業の点検は、政策点検方針のもと、厳しい財政状況や拡大する行政需要に対応し、中長期にわたって区民に公共サービスを提供し続けられるよう、今までの事業手法を総点検することにより、さらなる行財政改革を進めるために実施したものです。あらゆる観点で適宜評価、点検を行うことが今後の着実な行財政改革に有効であると考えており、その手法につきましても、過去の実施手法をさらに改善する、あるいは新しい仕組みなどを用いるなど適切なものとしながら実施して、持続可能で強固な区政の基盤構築に取り組んでいく必要があるものと考えております。
続きまして、点検を通じて何を目指すのかというご質問でございます。
政策点検方針に基づく点検の目的は、第一には二十三年度予算編成に向けた対応、第二には中長期的な区政の課題について改めて計画的に対応していくことでございます。短期的には、区政の無駄を省き、財源を生み出していくことがねらいですが、中長期的には、区が責任を持って取り組むべき政策について、手法の最適化を図り、サービスの質を高めることとしています。取り組みを着実に進め、持続可能で強固な財政の基盤構築を目指してまいります。
続きまして、予算編成に絡んで、要求内容や査定作業の公表などの工夫をできないかというご質問でございます。
平成二十三年度の予算編成につきましては、さきの常任委員会において予算編成の基本方針を報告させていただいたところです。各部はこの基本方針に基づき予算の見積もりなどを行っていくことになりますが、その後は、区の内部においてさまざまな検討、調整を行うとともに、今定例会を初めとする区議会でのご意見、ご提案、各会派からの予算に関する要望などを踏まえ、最終的には予算編成権を持つ区長が予算案を決定することになります。
事務事業の変更や見直しについては適宜議会に報告させていただいており、今回の政策点検に基づく取り組みについても、十二月を目途に報告する予定でございます。あわせて、年末の予算編成状況の提示や、予算案がまとまった際には予算編成のプロセスなどを説明させていただくなど、今後とも情報の提示に努めてまいります。
続きまして、政策原案について区民に丁寧に説明せよというご質問と、点検に際しては、職員の活用も含め、まちづくりセンターのネットワークを活用せよというご質問でございます。
政策検証委員会の実施に当たりましては、広く一般区民の方々にも公開するとともに、開催日程の事前周知、資料や議事録をホームページで公表するなど、区民に関心を持っていただくよう努めてまいりました。区では、政策検証委員会の区政運営に向けた提言を受けまして政策点検方針を策定し、全事業について聖域なき点検を行うよう区長から指示されたところでございます。今後、取り組みの状況や結果等につきましては、必要に応じ議会にご報告申し上げ、議論をいただきながら、施策、事業の再構築に向け着実に取り組んでまいります。
なお、点検に際しては、まちづくりセンターのネットワークを活用し、区民の声を集めるべきとのご提案でございますが、限られた時間の中ではございますが、全庁で情報共有を図り、常に的確な区民ニーズを把握し、事務事業等の点検、見直しに反映するよう努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎板垣 都市整備部長 世田谷区の都市の将来像についての基本認識をとのことでございました。
区では、基本構想を実現するために、ハード面としてのまちづくりの基本方針としまして都市整備方針を策定しておりますが、最近では、平成十七年に、社会状況の変化等を踏まえて福祉や交通の視点を中心に中間見直しを行い、現在の都市整備方針になってございます。
都市整備方針では、区の全体としての将来像や、各地域に共通する都市づくりの基本方針を示しますとともに、各地域のそれぞれの発想に基づいて、地域の将来像及び具体的なまちづくり施策を明らかにしております。お話のありました環境や文化、福祉など新たな視点に立った都市の将来像につきましては、重要な観点と認識しておりますので、ご指摘の点を踏まえながら世田谷区の都市づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆三十六番(唐沢としみ 議員) 質問に基づきまして答弁いただいたんですけれども、中身については、さらに今度の委員会のほうで詰めていきたいと思います。
要望という形になると思いますが、今後、安定した財政が、財源が組めないという中で、地域の課題、区政の課題というのは非常に多くなって複雑化しております。そうしたことを受けとめて一緒に区民とするためにも、今いろいろ、委員会の中でも答弁ありましたけれども、区の抱えている現状、こういうことを行政と区民とが共有するという、そのことがまず大事だと思います。よく目線でということを言っておりますが、そして地域の動きをしっかりとつかんでいただく、そうすることによってこの財政危機を何とか乗り切りながら、苦しさをチャンスに変える、自治を大きく前進させるもとになると思いますので、ぜひとも、いろいろな形で地域に示しながら、一緒に考えながらつくる都市をつくっていただきたいと思います。要望しておきます。

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