議会報告

唐沢としみの発言

[ 平成22年  3月 定例会−02月26日-03号 ]

◆三十六番(唐沢としみ 議員) 質問通告に基づき、まず初めに地域主権について質問いたします。
鳩山政権は、地域のことは地域に住む住民が決める地方主権の推進に向け、内閣府に地域主権戦略会議を設置するなど、積極的に取り組みを始めたと報道しております。私は、これまで区民が主役の区政の展開を強く主張してまいっただけに、国の動きに大きな期待を持っております。まだ具体的な形がはっきりしないところもありますが、私は少なくとも、区政運営について今までの自治体が、これからはまさに地方政府となると思います。区政運営の重みがかなり大きくなるものと確信しております。
そこで、地域主権についてどのようにとらえ、区としてどのように取り組むのか、お考えなのか、まず区長にその認識をお伺いしたいと思います。
地方自治体から地方政府へと生まれ変わるとなれば、裁量権が大きく広がるとともに責任がますます重くなり、これは言いかえれば行政も議会も区民も、その持っている力を一層発揮しなければならないということだと思います。したがって、今こそ区は大きな夢と希望を持つと同時に、強い緊張感を持って、新しい区政の将来像をつくり上げる取り組みに着手しなければなりません。私は、区民生活に密着し、現場を抱える区だからこそできる、区民の発想に基づいた新しい地方政府の姿を、ぜひ区民や国に対して強く示してほしいと考えます。
そこで、せたがや自治政策研究所などを活用し、地域主権の時代の新しい区政の姿を描くべきだと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
また、私はこれまで主張してまいりましたが、区民に世田谷の実情をわかりやすく示しながら、区民が広く地域全体を見渡し、行政と一緒になって区の施策を考える必要がますます高まっていると思います。こうした市民主体の計画づくりこそが新しい地方政府を形づける基盤になると信じております。改めて区民主体のまちづくりに向けた取り組みについて区のお考えをお伺いいたします。
次に、広報広聴の充実策について伺います。
区民が行政と対等の立場で区政に主体的に参画するには、区民と行政が情報を共有していることが前提となります。区は区民の暮らしの実情をきめ細かくとらえるとともに、区の状況をこれまで以上にわかりやすく区民に伝える取り組みをしなければなりません。したがって、今後ますます広報広聴活動が重要になってきます。
こうした視点に立って、私は、これまでも広報広聴機能の充実を主張してまいりました。昨年の決算委員会では、区に寄せられた区民の意見と、そして、それに対する区の回答を公開するよう求めたところ、今後検討するとの答弁がありましたが、昨年の十二月二十五日号の「区のおしらせ」に「区政へのご意見から」という記事が掲載されました。紹介された意見は三件でしたが、路上禁煙エリア、資源回収、議会の中継に関するもので、いずれも区民の関心が高い、多くの区民が区政に関心を持つきっかけになったと思います。
このように区の対応を評価するとともに、こうした取り組みはより積極的に展開してほしいと思いますが、今後の広報紙への掲載予定やホームページの活用など、一層の充実に向けたお考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
よりわかりやすい情報発信の手法として映像の活用が考えられます。新聞報道によりますと、隣の大田区では区の魅力を発信するため、「まるごとおおた」という動画を作成し、ホームページで配信を始めたとのことであります。世田谷区のホームページにもインターネットチャンネルという動画があり、最近では羽根木公園の梅まつりの様子も伝えています。
インターネットの動画は、最近は世界じゅうで何百万人もの人に見られる作品が登場するなど、そういう何か多くの方が見られるような作品が登場するなど、大変普及が進んでおります。百聞は一見にしかずといいますが、やはり映像で見たほうがわかりやすい情報も数多くあると思います。まちづくりセンターなど身近な情報発信にも有効だと思います。
区は、こうした新しい方法を活用して積極的に区民に情報を発信すべきであると考えますが、今後の充実について取り組みをどうなさるのか、その辺についてのお考えをお聞かせください。
さて、単にわかりやすい情報提供というだけではなく、その中身、情報の質も重要であります。もちろん、福祉や税金に関することなど、区民に広く知らせなければならないことを伝えたり、さまざまな区の魅力を発信することも広報活動の基本的な役割であることは理解できます。
しかし、私は、それだけにとどまるようでは区の広報広聴としては不十分であると考えます。区民に今の世田谷の姿や課題、将来像を伝え、区民が我が町の将来像を具体的にイメージしながら議論するときの土台となるような、例えば区民に問題提起を投げかけるような情報発信こそが広報広聴の役割ではないかと思うのであります。区からの発信をきっかけとして区民が活発に議論していく、こうしたことの積み重ねが、区が目指す地方政府を形づくる基盤となると思うのであります。
私は、このような広報広聴の実現に向け、区は積極的に戦略を持つべきだと考えますが、この点についての区のご見解をお伺いいたします。
次は、町の将来像についてお伺いいたします。
区は、都立梅ヶ丘病院の跡地を活用する方向で調査研究を進めておりますが、区内ではこのほかにも公有地や民有地の跡地など、さまざまな大規模敷地があります。こうした土地に関しては、これまでも地区計画を活用するなど、少しでもまちづくりに寄与するよう対応してきたことは承知しておりますが、残念ながらすべてが区民の理解を得られる結論には至らなかったことも事実であると思います。
二子玉川の再開発はもとより、区内のあちこちにも様々な跡地の開発計画が持ち上がり、それぞれの地元で問題となっているものもあります。このような中、区では現在、街づくり条例の改正を進めており、私も条例の新たな設け方、この両輪に対しての大規模開発事業の事前調整制度に大いに期待しております。
だけれども、気になっているのは、せっかく事前の調整制度を設けても、区民が町の将来像を共有できなければ建設的な議論が難しくなってくるのではないかという点であります。早い段階でまちづくり協議会が立ち上がっても、理解する材料が乏しく、単なる反対運動だけになってしまうのであっては、多くの成果を望むことは難しいのではないでしょうか。
そこでお伺いいたします。具体的な計画が発表された前の段階で、区民が望ましい町の姿を描くためには、先ほどの広報広聴との連携した動画を活用するなど、わかりやすい地域情報提供が必要だと考えるわけですが、区はどのように対応しようとしているんでしょうか。
また、区民との情報共有に関してはどのようなルール化をしようとしているのか、現段階での検討状況についてお伺いしたいと思います。
以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎板垣 政策経営部長 六点についてお答えします。
最初に、地域主権について三点についてお答えさせていただきます。
地域主権についてどのようにとらえ、区としてどのように取り組むべきと考えるかとのことでございます。
お話にございましたように、地域のことは地域に住む住民が決める、いわゆる地域主権を早期に確立する観点からの取り組みと、地方自治法の抜本的な見直しの案を取りまとめるための議論が開始されるなど、国、地方を通じた議論に目を離せない状況にあると考えております。
この間、進められてきました地方分権改革につきましても、この通常国会に国が地方の業務を縛る義務づけ、九十七項目の見直しなどを盛り込んだ地域主権一括法案が提出される予定であり、例えば保育所の施設基準や公営住宅の整備基準、収入基準などを自治体の条例に委任する内容となっていると聞いております。
したがいまして、地域を担う自治体が住民や議会と協働して主体的な取り組みを行っていくことが必要となってまいります。今後とも国の動向を注視しながら、区としても一層の分権改革の推進を求めてまいりたいと考えております。
次に、地域主権の時代の新しい区政の姿を描くべきと考えるが、どうかとのことでございました。
急速な少子・高齢化の進展など地域社会が大きく変容する中で、地域の活力や魅力を増すためには、区民自身によるまちづくりが必要であり、このためには住民自治の発展、拡充が欠かせないと考えております。また、住民自治の推進には区政に関する情報の提供と共有を基本に、区民のまちづくりへの参画や、区民や事業者など行政の協働の推進が必要であると認識しております。
このような考え方のもとで、現在、地域活性化に向けた指針の策定を進めておりますが、これを一つの契機といたしまして、お話しのせたがや自治政策研究所の活用を踏まえながら、自治と協働を基調とした「区民が創るまち」のさらなる実現を目指してまいります。
次に、区民主体の計画づくりに向けた取り組みについてでございました。
区では、豊かな地域社会の形成には区民参加による区政実現が欠かせないとの見地から、これまで一貫して区民主体のまちづくりを進めてきており、こうした中で福祉や環境、まちづくり、教育など、区民一人一人の主体的な活動が地域の課題解決に大きな役割を果たしております。
このような展開を図る中で、区におきましては、各種計画づくりに向けた検討会議等への区民委員の登用を初め、パブリックコメント、外部評価など、区民が計画づくりから事業執行、評価に至るあらゆる段階に参画できるよう取り組んでいるところでございます。
お話にございました区民主体の計画づくりに向けた取り組みにつきましては、こうした展開のさらなる推進を図ることが重要と考えておりまして、先ほどご答弁申し上げた国の動向も注視しながら積極的に取り組んでまいります。
次に、広報、広聴の充実策について、三点についてお答えいたします。
まず、区民の声の今後の広報紙への掲載予定、また、さらにホームページの活用についてでございます。
区民の皆様から寄せられたご意見や要望に対し、区としてどのように対応したのか、その結果を区民に情報提供していくことは区政への区民参加の促進や区政の透明性の向上につながるものと考え、「区のおしらせ」に「区政へのご意見から」というコーナーを設け、昨年十二月に掲載したところでございます。
区民の声の今後の掲載予定といたしましては、年四回、区民の共通の関心や話題などを中心に掲載していきたいと考えているところでございます。また、ホームページの活用につきましては、「区のおしらせ」に掲載したものと同様のものをホームページでお読みいただけるようにし、区政への理解を深めていただけるように工夫をしてまいります。
次に、動画を活用して積極的に区民に情報を発信していくべきとのことでございました。
映像広報は、平成二十年度の広報活動全国調査によりますと、約三割の自治体で行政情報や観光情報を映像で地域住民へ提供しており、パソコン等でより身近に行政情報を得ることが可能となるなど、情報技術の進展に伴って今後も増加するものと認識しております。世田谷区におきましては、昨年七月より映像広報番組「魅せます!せたがや」のタイトルで区内のケーブルテレビ局において制作、放送し、また、区のホームページにおいても公開してございます。
番組では、より多くの区民に区政や地域活動に関心や理解を深めていただけるよう、区の取り組みや身近な地域情報、さらには地域の方々の活動等を紹介しております。
今後、お話しのように区の課題や将来像を区民と共有できるよう、テーマの設定や地域の方々の声などを取り入れるなど、映像広報を通じて区民がさらに地域に愛着を持って、住み続けたいと思っていただけるよう充実を図ってまいる所存でございます。
最後に、区民に問題提起をし、議論を誘発するよう広報、広聴の戦略を持つべきだとのことでございました。
区の施策や取り組みを区民の方々に積極的に情報提供することは、大変重要なことであると認識しております。そうしましたことから、区民生活に大きな影響のある施策につきましては、「区のおしらせ」特集号や、パブリックコメント特集号として広報紙を発行するなどによりまして情報提供を行っております。今後とも区の重要な施策や取り組みにつきましては、よりわかりやすく情報発信を行うとともに、パブリックコメントなどの仕組みを十分に活用しながら、主役である区民が活発に議論できるような区民意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎金澤 都市整備部長 町の将来像について、わかりやすい情報提供が必要だが、どう対応するのか、どのようにルール化するのかについてお答えします。
事前調整制度は今回の条例改正の柱の一つであり、一定規模以上の建築計画に対し、計画変更が可能な段階において開発計画の届け出、公開を義務づけ、区民と事業者等の早期合意形成を目的としております。制度を円滑に運用する上で、お話しのとおり、区民が町の将来像を共有することは重要と考えております。現在、世田谷区都市整備方針は目指すべき都市の姿を示しているものであり、さらに地域整備方針では、より詳しく地域の将来像をあらわしております。こうした方針を区民の方々に、例えばビジュアルでわかりやすく情報提供し、住民の方々と町の将来像を共有することは大切と考えております。
さらに、今回条例でお示ししているまちづくり誘導指針は、詳しく地区レベルの町のあり方をあらわすものでございます。今後、まちづくりが策定されていない地区の大規模未利用地を対象に、順次都市整備方針に基づくまちづくり誘導指針を策定していく考えでございます。この誘導指針を公表するとともに、区民にわかりやすく工夫しながら周知することにより、まちづくりの情報の共有化を図ってまいります。
以上です。
◆三十六番(唐沢としみ 議員) それぞれのところからご答弁いただきましたけれども、なかなか区民の方々にそういった状況がわからないこともあると思います。目線でと区長がおっしゃるように、もっと地域に出て、現場や空気をくみ取ってほしいと思います。
一言申し上げたいのは、かつて東の世田谷と言われて、多くの自治体から注目される先進的な自治体であった世田谷区が、私にとってはちょっと寂しく思うわけであります。ぜひとも厳しいときほど時代を先取りするような知恵と、そういった区民の力を最大限に活用して、全国の自治体を引っ張っていくような意気込みでもって積極的に取り組んでいただきたいことを強く要望して、期待しておりますので、よろしくお願いします。

世田谷区議会からのお知らせ
一覧を見る
唐沢としみ 活動レポート
唐沢としみの政策
唐沢としみギャラリー
せたがや区議会だより
環境放射線測定結果
唐沢としみ事務所
〒158-0083
東京都世田谷区奥沢4-27-4 [ 地図 ]
TEL:03-3727-2950  
FAX & TEL:03-3729-3386
MAIL: karasawatoshimi@yahoo.co.jp
リンク